エネルギー変換場研究クラスター <展開型>

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次世代の効率的なエネルギー変換システムの確立に向けて

リーダー 竹口 竜弥

メンバー 福岡 淳、山内 美穂、叶 深、定金 正洋、幅ア 浩樹、山中 俊朗、向井 紳、細川 三郎、本橋 輝樹、上村 正昭、荻野 勲、室田 忠俊、辻 悦司
     内本 喜晴、阿部 竜

本クラスターでは、アルカリ形燃料電池(AFC)および固体高分子形燃料電池(PEFC)の電極触媒、金属/空気二次電池の空気極の開発を行っている。最も応用が進んでいる家庭用のPEFCシステムについて、アノードのCO耐性の機構について、本クラスターで得られた結果を説明する。CO耐性の反応機構は、電気化学な二元機能機構で説明されてきた。しかし、アノード電位0.35V以下では、COは電気化学には酸化されない。実際の燃料電池の作動条件でのアノード電位は0.2V以下であり、0.35Vよりもかなり低い。CO酸化の反応速度(rCO2) は、θCO(Pt-Ru) θOH(Ru) exp(aE)に比例する。ここでaは定数でEはアノード電位である。

rCO2 ∝ θCO(Pt- Ru) θOH(Ru) exp(aE) ∝ PCO I2exp(aE)
Log (rCO2 / PCO I2)=a E + const
(a = F/ RT, F: Faraday constant)

CO2生成速度をI2で割ったもの対数を、アノード電位に対してプロットした。Log (rCO2/PCOI2) はアノード電位Eに依存しなかった。したがって、CO耐性には、電気化学酸化でなく、触媒反応であるシフト反応の重要性が示された。