触媒表面研究部門

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表面をみて、つくって、あやつって

教授 朝倉 清高  山本 貞明

触媒作用を司る固体表面を原子レベルで見て、表面の構造や電子状態を解析し、反応機構の解明を行うとともに、触媒として興味深い表面を作って、反応を操るのが研究室のミッションです。

たとえば、脱硫触媒として知られるNi2Pの構造や反応機構の解明をFT-IR、QXAFS同時測定法や単結晶Ni2Pによる原子レベルSTM観察、DFT計算で明らかにしています。

燃料電池触媒の研究に取り組み、動作環境における表面構造の変化や電子状態の変化、高速電子移動の解明に取り組んでいます。とくに、表面蛍光XAFS法の高感度化をこころみ、溶液存在下で従来の2桁以上の感度向上を達成しました。(図1)

こうした研究を支える顕微鏡法や分光法の開発も行っています。3D PEEM, 化学マッピングPEEM(図2), 大気圧・溶液PEEM(図2)、生物用PEEMを共同開発し、新しい量子ビームである陽電子、ミュオン、自由電子レーザを触媒に応用し、今まで見ることのできなかった最表面構造、欠陥やfs時間分解観察を実現しようとしています。見ることで、21世紀の表面科学に貢献します。

Fig. 1 A super high sensitive XAFS measurement system and Pt L3 edge- XAFS spectra of Pt nanoparticles on HOPG in the presence of water. Fig. 2 A new EXPEEM instrument and Au islands photoelectron image using an ambient pressure cell.