FURANO&BIEI Hokkaido  Japan
北海道に長く住んでいても夏の富良野・美瑛に行ったことがありませんでした。
女流画家で十勝岳連峰を描いたことのある友人と「長い冬を迎える前に暑い夏を体験する」企画がもちあがりました。

スケッチ旅行を兼ねて簡単な画材とカメラをもって出かけました。
目的地は深山峠(みやまとうげ)。
<ルピナスの群生>を見るための丘をめぐる旅です。


往路はJRで旭川→美瑛→美馬牛駅で下車。バスもタクシーもないので、田園風景の中を国道237号線沿いに数キロ歩いてなだらかなアップダウンを体験しながら深山峠。
With farm Tomita of Furano<Poppy>
藤の花とよく似ています。花房が立ち上がっていく様をとらえると確かに昇り藤です。

古代エジプト時代から栽培されている古参植物で、食用・石鹸・薬草・牧草と広く使われてきたそうです。


語源となったギリシャ語の「Lupe」は「悲しみ」という意味。この種を口に含むと苦くて顔が悲しそうにゆがむからです。

また、狼(Lipus ループス)のように「どんな土地でもたくましく育つ」の意味もあります。
十勝岳連峰をバックに眺めるお花畑は最高
ラベンダーの時期はまだこれから
赤い屋根の家はレストラン
復路は人気スポットの<ファーム富田>を散策し中富良野駅からノロッコ号に乗り、富良野駅からフラノラベンダーエクスプレスで帰路に着きました。

このあたりは、単にお花がきれいなだけではなく、土地の傾斜、そして空間を決定づける肝心な背景とに美しい調和がみられ、ひとつひとつの風景をかもしだしていることを実感しました。
運がよければ虹や、冬にはサンピラー・ダイヤモンドダスト・霧氷などの自然の演出も見られます。
(2003年6月22日)
22th June 2003 / Photo(C)Rin Kiasa






学名:Lupinus
別名:ノボリフジ(昇り藤)
   ハウチワマメ(羽団扇豆)
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