構内循環バスに乗って創成科学研究棟に向かうとき、モデルバーン横あたりからまるで折れ曲がった長い廊下のような道がつづきます。
建物の吹き抜けエントランスホールには、北ゾーンと南ゾーンをつなぐガラスの橋のような通路があります。

道と通路の二つを重ねて詠んでみました。
短歌は一人称の文学です。三十一音の調べにのせるうたで、近代に和歌から短歌へと生まれ変わりました。

ミニマムの持つ響きは日本人の感覚にピッタリです。
長い歴史の中で多くの人が実作を重ねてきた伝統詩型においては、どんなひとも定型に正面からむかえば「うた」となって湧き出る心の調べがあると思います。

短歌結社に所属せずにひとりで歌詠みをしています。かつて絵画で歌を詠むことや、自分で写した写真に歌をつける試みをやってみて楽しさに気づきました。
詩歌(和歌、現代短歌、俳句、現代詩など
と映像(写真、イラスト、絵画など)でコラボレーションすることはメディア媒体で広く行われています。

最近はさらに音をくわえて、<映像><短歌><音楽>の異なる三つの表現で「時間と空間を切り取る」試みをしたいと思っています。
花を織り込んだ先人の歌二首と
自作の歌二作品を紹介します。
挨拶のうた
北海道の冬はとても長くつづきます。日脚が伸びて日差しが暖かくなっても春はすぐにはやってきません。 
また、大学構内には魅力的な木々がたくさんあります。待春の気持ちを自分のペンネーム(木浅 凛)に折りこんで詠みました。
あは雪のうた
(北キャンパスに引越して
(2004年2月)
(2004年1月)
撫子のうた
桜のうた
 歌詠み

     の

       こ と
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