分子触媒研究部門

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有機金属化学を駆使して、新たな炭素骨格構築反応の開発を目指す!

教授 高橋 保  宋 志毅 研究推進支援教授 笠原 二郎

当研究室では従来より、様々な遷移金属試薬/触媒を用いた新規有機合成反応の開発を行っており、古典的な有機化学においては困難とされてきた様々な炭素骨格変換反応/立体選択的反応を見出している。

一般にメタロセン錯体中のシクロペンタジエニル基は補助配位子として機能し、反応場を制御することはあっても反応生成物中に取り込まれることは希である。ジルコナシクロペンタジエン錯体を四塩化チタンで処理すると、置換シクロペンタジエニル配位子とジエン部位が効率良くカップリングし、様々な置換基を有するインデン、あるいはフルオレン誘導体が高収率で得られることを見出した(Scheme 1)。

不斉モリブデン触媒を利用したメタセシス反応により、面不斉を有する(π-アレーン)クロム錯体を高エナンチオ選択的に速度論分割する反応の開発にも成功している(Scheme 2)。この反応は、触媒的不斉合成手法により光学活性面不斉化合物を得る非常にまれな例である。

Scheme 1. Coupling of R-Cp or Indenyl Ligand with Diene Moiety of Zirconacyclopentadienes. Scheme 2. Molybdenum-Catalyzed Kinetic Resolution of Planar-Chiral (π-Arene)chromium Complex.