分子集積反応場研究クラスター ＜展開型＞

緻密な分子設計と精密に構造制御した表面上の分子集合体を利用した触媒反応場の構築を行う

原 賢二

大西 洋、田 旺帝、Marek PRUSKI 、加藤 浩之 、魚崎 浩平、原 正大、佃 達哉、陳 林祈、朝倉 清高、Santiago SANCHEZ-CORTES

高効率・低環境負荷の物質変換プロセスが希求される現在、触媒化学が果たすべき役割は大きく、従来の学問分野の枠組みを超えた新しい触媒設計の概念が必要であろう。本研究クラスターでは、構造が規定された表面上に緻密に設計を施した有機分子を精密に集積することによって特異な触媒反応場を構築する手法を開発する（図1）。これにより、環境・エネルギー・資源・健康医療問題の解決に貢献し得るシーズ技術の確立を行う。特に、簡便かつ系統的なスクリーニングを可能にすることにより医薬品の効率的合成に貢献する触媒デバイスの構築や生体内の酵素に類似の多核活性金属中心の人工構築に挑戦する。

これらの研究の知見を踏まえて、種々のナノ構造体の表面上での反応場設計や有機単分子層のデバイスとしての応用にも挑戦する。

本研究クラスターで得られた成果を触媒化学、有機化学、表面科学を融合した新しい学問領域の開拓につなげる。